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まじん式プロンプト Chrome拡張機能 ご利用ガイド

はじめに

このツールは、あなたが入力した文章(議事録、企画書、メモなど)をAIが解析し、デザインが適用されたGoogleスライドを全自動で作成するChrome拡張機能です。

このガイドでは、ツールの利用に必要となる初回の設定手順と、基本的な使い方について解説します。

準備するもの

  1. このChrome拡張機能(インストール済み)
  2. 新しく作成した、空のGoogleスライド
    • (既存のスライドでも動作しますが、念のため空のスライドで始めることをお勧めします)
  3. Google AI Studio の「APIキー」
    • 無料で取得可能です。

1. 初期設定(初回のみ)

この拡張機能は、セキュリティを確保するため、利用者自身でいくつかの設定を行っていただく必要があります。少し手順が多いですが、最初に一度だけ設定すれば完了です!

【設定の全体像】

  1. ソースコードを準備し、Chromeで拡張機能IDを確定させる
  2. Google Cloudで、そのID専用の認証キー(クライアントID)を作成する
  3. ソースコード内の設定ファイル(manifest.json)を自分のキーで書き換える
  4. Google Apps Scriptを準備し、AI用のAPIキーを設定する
  5. 拡張機能の画面で最終設定を行う

ステップ1: ソースコードの準備と拡張機能IDの取得

  1. まず、このGitHubリポジトリからソースコード一式をダウンロードします。(緑色の< > Codeボタン > Download ZIP
  2. ダウンロードしたZIPファイルを解凍します。
  3. Chromeブラウザで、アドレスバーに chrome://extensions と入力して拡張機能管理ページを開きます。
  4. 右上の 「デベロッパーモード」 のスイッチをオンにします。
  5. 左上に表示される 「パッケージ化されていない拡張機能を読み込む」 ボタンをクリックし、先ほど解凍したフォルダを選択します。
  6. 「スライド自動生成」が一覧に追加されます。カードに表示されている ID: の後の長い文字列(例: abcdefghijklmnopqrstuvwxyz123456)をコピーし、メモ帳などに控えておきます。これがあなたの拡張機能固有のIDになります。

ステップ2: Google CloudでOAuthクライアントIDを作成する

  1. Google Cloudコンソールにアクセスし、準備したGoogle Cloudプロジェクトを選択します。(プロジェクトがない場合は新しく作成してください)
  2. 左上のナビゲーションメニュー(☰)から APIとサービス > OAuth同意画面 を選択します。
    • User Type「外部」 を選択し、「作成」をクリックします。
    • アプリ名(例: スライド自動生成)、ユーザーサポートメールデベロッパーの連絡先情報 にご自身のメールアドレスを入力し、「保存して次へ」 をクリックします。(他の項目は空欄で構いません)
    • スコープ、テストユーザーの画面は何もせず 「保存して次へ」 で進み、「概要」に戻ります。
  3. 次に、左側のメニューから 認証情報 を選択します。
  4. 画面上部の + 認証情報を作成 > OAuthクライアントID を選択します。
  5. アプリケーションの種類「Chromeアプリ」 を選択します。
  6. アプリケーションID の欄に、ステップ1でコピーしておいたあなたの拡張機能IDを貼り付けます。
  7. 作成ボタンをクリックすると、クライアントID数字-英数字.apps.googleusercontent.com という形式)が生成されます。これを コピー ボタンでコピーし、メモ帳などに控えておきます。

ステップ3: manifest.jsonの更新と拡張機能のリロード

  1. ステップ1で解凍したソースコードのフォルダに戻り、manifest.json というファイルをテキストエディタで開きます。
  2. ファイルの中にある以下の部分を見つけます。
    "client_id": "ご自身のOAuth2.0クライアントIDに変更してください。",
    
  3. この "ご自身のOAuth2.0クライアントIDに変更してください。" の部分を、ステップ2でコピーしたあなた自身のクライアントIDに書き換えます。
    // 書き換え例
    "client_id": "12855012094-c3jal12g1hd0emb487ggobtakrpsk6a5.apps.googleusercontent.com",
    
  4. ファイルを上書き保存します。
  5. Chromeの拡張機能管理ページ(chrome://extensions)に戻り、「スライド自動生成」カードのリロード(更新)ボタンを押します。

ステップ4: Apps Scriptプロジェクトの作成とスクリプトIDの取得

  1. 準備したGoogleスライドを開き、上部メニューから 拡張機能 > Apps Script をクリックします。
  2. 「無題のプロジェクト」という名前のApps Scriptエディタが新しいタブで開きます。
  3. このタブのURLの中の /projects//edit の間にある、長い英数字の羅列がスクリプトIDです。これをコピーします。
    • URLの例: https://script.google.com/home/projects/1SN...V3-u/edit

ステップ5: WebアプリとしてデプロイとデプロイIDの取得

  1. Apps Scriptの画面右上の青い [デプロイ] ボタン > [新しいデプロイ] を選択します。
  2. 歯車(⚙️)アイコンをクリックし、[ウェブアプリ] を選択します。
  3. 以下の通りに設定し、[デプロイ] ボタンをクリックします。
    • 次のユーザーとして実行: 自分(あなたのメールアドレス)
    • アクセスできるユーザー: 全員
  4. 「デプロイメントが更新されました」と表示されたら、ウェブアプリ の下にあるデプロイID[コピー] ボタンでコピーします。

ステップ6: Google AI Studio でGemini APIキーを取得

  1. https://aistudio.google.com/api-keys にアクセスし、手順に従ってAPIキーを作成・コピーします。

ステップ7: Apps ScriptにGemini APIキーを設定する

  1. Apps Scriptの画面に戻り、左側の歯車(⚙️)アイコン(プロジェクトの設定)をクリックします。
  2. 一番下までスクロールし、 スクリプト プロパティを追加 をクリックします。
  3. 以下の通りに入力し、スクリプト プロパティを保存 をクリックします。
    • プロパティ: GEMINI_API_KEY
    • : ステップ6でコピーしたAPIキー

ステップ8: 拡張機能パネルでの最終設定

  1. Chrome拡張機能のアイコンをクリックして、サイドパネルを開きます。
  2. ▼ API・GAS設定 (必須項目) をクリックして設定欄を開きます。
  3. 以下の情報を貼り付けます。
    • スクリプトID: ステップ4でコピーしたもの
    • デプロイID: ステップ5でコピーしたもの
  4. AI Model 欄に、使用したいAIモデル名(例: gemini-2.5-flash-lite)を入力します。
  5. 最後に、緑色の [設定を保存] ボタンを必ずクリックします。

【重要:プライバシーに関する注意】

APIキーには、課金設定が有効でないものと有効なものの2種類があり、Googleによるデータの取り扱いが異なります。

課金設定なし(デフォルト): 入力した内容がGoogleのサービス向上のために利用される可能性があります。 個人的なメモや学習用途に適しています。

課金設定あり(推奨): 入力した内容がサービス向上のために利用されることはありません。 個人情報、ビジネス文書、機密情報を扱う場合は、Google Cloudプロジェクトで課金設定を有効にしたAPIキーを取得して設定してください。(※少量の利用であれば、無料利用枠の範囲内で費用は発生しません)

ご自身の用途に合わせて、適切なAPIキーを設定してください。

これでAIを活用する準備ができました。

以上で初期設定は完了です!


2. 基本的な使い方

スライドを新しく生成する

  1. 拡張機能の一番上にある スライド原稿入力 欄に、スライドにしたい文章を貼り付けます。
  2. ▼ API・GAS設定 を開き、プロジェクトが上書きされるリスクを理解した上で、確認ボックスにチェックを入れます。
  3. 青い [全自動でスライドを生成] ボタンをクリックします。
  4. ボタンのすぐ上にあるグレーのエリアに処理状況が表示されます。「スライドの生成が完了しました」と表示されるまで、しばらくお待ちください(数十秒~数分かかります)。
  5. 初回のみ、青い [全自動でスライドを生成] ボタンの上のグレーの欄に、
    • GASからの応答が予期せぬ形式でした。ページを再読み込みするか、開発者にご連絡ください。と表示されます。
    • Apps Scriptの画面 に戻り、画面左の <> をクリックしてください。
    • 実行 ボタンをクリックすると、承認が必要ですとポップアップが表示されますので、ポップアップ右下の 権限を確認 をクリックします。
    • アカウントを選択してください。の画面で右側のメールアドレスをクリックします。
    • このアプリは Google で確認されていません と表示されるので、左下の 詳細 をクリックし、左下の 無題のプロジェクト(安全ではないページ)に移動 をクリックしてください。
    • 無題のプロジェクト にログイン 画面が表示されるので、右下の 次へ をクリックしてください。
    • 無題のプロジェクト が Google アカウントへのアクセスを求めています の画面が表示されるので、 下へスクロールし、 無題のプロジェクト がアクセスできる情報を選択してください の下の □すべて選択 のチェックボックスにチェックを入れます。
    • 一番下までスクロールして、 続行 をクリックします。
  6. 上記5.を実施した場合は、再度3.の青い [全自動でスライドを生成] ボタンをクリックします。
  7. ボタンのすぐ上にあるグレーのエリアに処理状況が表示されます。「スライドの生成が完了しました」と表示されるまで、しばらくお待ちください(数十秒~数分かかります)。

デザインだけを変更して作り直す

一度スライドを生成した後、ロゴや色などのデザインだけを変更したい場合は、AIに再度問い合わせる必要はありません。

  1. ▼ ロゴ・フッターテキスト設定▼ フォント・カラー設定 などを開き、お好みのデザインに変更します。
  2. 緑色の [設定を保存] ボタンをクリックします。
  3. 緑色の [デザインを反映して再生成] ボタンをクリックします。AIを使わないため、高速で処理が完了します。

3. 各種設定と機能の詳細

設定項目について

ボタンについて